海外にチップを渡す文化があるように、
日本にも謝礼として金品を渡す風習があります。
今回は、付け届けの意味について率直なところを調べてみました。
このページでは、「付け届けの意味は?心付けとは違う?」と
「お寺への付け届けの時期について」に分けてお伝えします。
■ 付け届けの意味は?心付けとは違う?
付け届けの意味は、辞書のように表現すると、
『謝礼や依頼、義理などのために、他人に金銭や物品を贈ること。
また、その贈り物。』となります。
俗っぽい考え方では、付け届けの意味を賄賂(わいろ)とすることもできます。
賄賂として考えると、
『職権を利用して特別の便宜を計ってもらうための、
不正な贈り物。そでの下。まいない。』となります。
付け届けという言葉を使うケースには、
病院への付け届け、お寺への付け届け、
お盆や暮れの付け届けなどがあります。
病院への付け届けは、医師や看護師に対してお礼や感謝となります。
また、手術前にお願いしますという気持ちを込めて
付け届けを用意する場合もあります。
お寺への付け届けは、お布施ということになります。
お盆や暮れの付け届けは、それぞれ、お中元、お歳暮になります。
付け届けとよく似ている心付けとの違いを考えた場合は、
次のような考え方もできます。
「付け届け」と表現する場合は、贈り物を渡すほうが下の立場になります。
その理由は、便宜を図ってもらうことや
何かを配慮してもらうことを期待している気持ちが含まれるからです。
「心付け」は、海外の文化である「チップ」に近いです。
「心付け」は、ほんの気持ちで渡すものと考えることができます。
こちらは、上下関係を考えた場合は「渡すほうが上」になります。
したがって、患者や家族から病院側に渡す贈り物は、
表現としては「付け届け」のほうが良いでしょう。
病院側が贈り物や手土産の断りの貼り紙を出す場合には
「心付けはお断りします」になります。
これを「付け届けはお断りします」と書くと、
「自分たち(病院側)のほうが(患者側よりも)立場が上だ」
となるので不自然になります。
■ お寺への付け届けの時期について
お寺には、檀家(だんか)制度があります。
檀家は、特定の寺に所属して、
その寺を支援する家のことを指し、
葬祭供養一切をお寺に任せる代わりに、
お布施として経済支援を行います。
昔ながらの檀家は、お寺の新築や改築にかかる費用や
本山への上納金など、お寺の経済を負担してきました。
また、参詣、年忌法要、付け届けなども風習として行われてきました。
檀家が付け届けをする場合は、
お寺側はお布施として受け取るのが一般的です。
品物を送る場合の表書きのは、
「お布施」「御布施」「御供養」「志」などになります。
お寺への付け届けの時期として考えると、
春、秋の彼岸と夏のお盆とで年に三回付け届けを
準備するという檀家が多いと思われます。
■ まとめ
今回は、「付け届けの意味は?心付けとは違う?」と
「お寺への付け届けの時期について」に分けてお伝えしました。
付け届けとして金品を渡す場合は、
相手に便宜を図ってもらうことや何かを配慮してもらうことを
期待している気持ちが含まれていることが多いです。
檀家からお寺への付け届けは、
お寺側がお布施として受け取るのが一般的です。
通例としては、春、秋の彼岸と夏のお盆とで
年に三回付け届けを準備します。