今回は、七夕の短冊の願い事についてのお話です。
1つ目の話題は「大人はどんな願い事を書いているのか」です。
2つ目の話題は「短冊の書き方」です。
短冊の書き方は、中国の「五行説(ごぎょうせつ)」からのお話を紹介します。
■ 大人が書く願い事ランキング
意識調査などで大人が書く七夕の願い事ランキングを調べると、
ほとんど傾向は同じなんだそうです。
以下のように、大多数が健康のこと、お金のこと、恋愛のことになるようです。
1位:家族が健康で過ごせますように。
2位:(自分が)健康で過ごせますように。
3位:宝くじが当たりますように。
4位:仕事がうまくいきますように。
5位:世の中が平和になりますように。
6位:景気が良くなりますように。
7位:恋人ができますように。
8位:結婚できますように。
9位:地震などの災害が起こりませんように。
10位:欲しいものが手に入りますように。
1位、2位の健康を願うというのは時代が変わっても同じようです。
3位の「宝くじが当たりますように」は「お金がほしい」という意味で、
宝くじそのものにこだわっているわけではないようです。
最近は「地震などの災害が起こりませんように」や
「世の中が平和になりますように」というのが漠然と願うものではなくて
現実的に願うようになっているようです。
■ 短冊の書き方
短冊の書き方には、短冊の色に合わせて願い事の内容を書き分けるという考え方があります。
- 緑の短冊には決断
- 赤の短冊には感謝の気持ち
- 黄の短冊には約束
- 白の短冊には誓い
- 紫の短冊には学業の向上の願う言葉
色については「五行説(ごぎょうせつ)」のお話が関係しています。
願う内容は五徳が関連しています。
五行説とは
「すべては、木、火、土、金、水の5つの元素から成り立っている」という考え方です。
それぞれの色も決まっています。
- 木は青
- 火は赤
- 土は黄
- 金は白
- 水は黒
青は今で言う緑のことです。
短冊での黒は使われなくなり、紫が使われるようになりました。
五徳というのは、「仁、礼、信、義、智」です。
この五徳も五行説では、
- 仁は木
- 礼は火
- 信は土
- 義は金
- 黒は水
となっています。
整理すると、次のようになります。
木:青(緑):仁
火:赤:礼
土:黄:信
金:白:義
水:黒(紫):智
仁は「人間力を高める」という意味から「決断」となります。
礼の感謝は特に父母や祖先に対する気持ちです。
信は、信頼。
短冊に書く約束は誰かとの約束になります。
義は決まりを守るという意味の誓いとなります。
智は学業の向上を意味します
以上の内容から、短冊の色に合わせて願いごとの書き方を変えるという考え方があります。
■ まとめ
大人になってから、七夕の短冊を書くことはありますか?
子どもたちが作った七夕飾りに書くくらいでしょうか。
今度願い事を書く機会があれば、短冊の色に合わせた書き方で願い事を書いてみてください。きっと、これまでとは違う新鮮な気持ちになれますよ。
大人になったら、大人としての願い事を書くというのもいいですよね。