6月になると、雨模様が気になりますよね。
「梅雨入りは、いつかなぁ」と会話をすることが多いと思います。
しかし、大多数の人は決して待ち遠しいわけではありません。
インターネットで情報を得るようになり、「いつのまに梅雨?」と感じることが多いです。
そこで気になるのは、何のために梅雨入り宣言をするのか? ということです。
そう思ったことはありませんか?
今回は季節の話として、梅雨入りの意味と梅雨入り宣言をする意味についてお伝えします。
■ 梅雨入りとは?
梅雨入りの発表は、各地の地方気象台・気象庁によって
次のように分けられて行われています。
- 沖縄地方
- 奄美地方
- 九州南部
- 九州北部
- 四国地方
- 中国地方
- 近畿地方
- 東海地方
- 関東・甲信地方
- 北陸地方、東北地方南部
- 東北地方北部
これら12のエリアです。
参考までに、北海道と小笠原諸島は梅雨がないとされています。
梅雨入りの決め方は、梅雨前線(ばいうぜんせん)がポイントになっています。
少しわかりにくい表現ですが、
「晴天が2日以上続いた後、梅雨前線の影響で前日と本日が雨で、
さらにその後1週間の天気予報が5日以上雨または曇り。」
という基本ラインがあります。
ポイントは2つあります。
1つ目のポイントは、雨の日が続いているかどうかではなく、
梅雨前線の影響があるかどうかです。
2つ目のポイントは「その後1週間の天気予報が5日以上雨または曇り。」のところです。
あくまでも予報なのです。
なので、発表してから雨が降らない日が続く場合や、
ほとんど雨が降らない「空梅雨(からつゆ)」の場合もあるというわけです。
また、さかのぼって「梅雨明けしていました」と発表するケースもあります。
調べてみて驚いたのは、
今のように「気象情報」として「梅雨入り」を発表されるようになったのは
昭和61年からなんだそうです。
それまでは、報道用の「お知らせ」として
「梅雨入り」を伝えていたというお話もありました。
■ 梅雨入り宣言の意味
まず、梅雨入り宣言という表現について整理しておきます。
ニュース番組のお天気情報や朝のワイドショー、ラジオ番組、
インターネットニュースの中での伝えられ方まではわかりませんが、
今は気象庁の発表は「宣言」という形ではありません。
「梅雨入りしたと見られます」という言い方になっています。
調べてみると、梅雨入りの表現はいろいろ変わっていたことがわかりました。
かつては、「○日」に梅雨入りしたと言っていた時代もあったのです。
ところが、梅雨は自然現象ということもあって、
特定の1日を指すのではなく、9段階(9分割)で表していたことがあったようです。
覚えていらっしゃるでしょうか。
細かくなりますが、次の通りでした。
- 6月上旬の前半
- 6月上旬の半ば
- 6月上旬の後半
- 6月中旬の前半
- 6月中旬の半ば
- 6月中旬の後半
- 6月下旬の前半
- 6月下旬の半ば
- 6月下旬の後半
しかし、この表し方は平成7、8年の2年間だけだったそうです。
今は、「○日頃」「梅雨入りしたと見られます」となっています。
それでは、特定の日を発表できないのに、なぜ、梅雨入りを伝えるのでしょうか?
一番の目的は防災意識を高めるためです。
長雨や豪雨によって、水害や土砂災害につながりやすいからです。
■ まとめ
梅雨入りについて調べてみると、
梅雨前線がポイントになっていること、あくまでも気象予報の1つであること、
遅れて発表することもあるということがわかりました。
また、今は宣言という発表表現ではなく、
幅を持たせた「○日頃」「梅雨入りしたと見られます」となっています。
そして、梅雨入りを伝える一番の目的は防災意識を高めることでした。