今回のテーマは、曹洞宗の彼岸の迎え方とお供え物です。
曹洞宗には、どのような考え方、作法があるのかをお伝えしていきます。
目次
■ 曹洞宗のお彼岸でのマナー
曹洞宗について基本的なことを整理しておきましょう
曹洞宗は、鎌倉仏教の1つです。
中国から日本に伝えられた時代は、日本の鎌倉時代。伝えたのは道元です。
曹洞宗は禅宗になります。
坐禅を修行の中心として、坐禅を行うことをもっとも重要に考えています。
禅宗は、中国では曹洞、臨済、潙仰、雲門、法眼の禅宗五家となります。
日本の禅宗は、曹洞宗、日本達磨宗、臨済宗、黄檗宗、普化宗です。
禅にも違いがあります
比較すると、臨済宗の禅は対話型の看話禅、曹洞宗の禅は黙照禅。
黙照禅は、黙って座ることで、人が持つ仏の心性があらわれ、
仏徳がそなわるとされています。
お寺によるお彼岸法要
仏教行事として、お彼岸法要についてお伝えしておきます。
お彼岸に行われるのは個々のお墓参りだけではなく、お寺によるお彼岸法要があります。
お彼岸法要は、合同で開催されるもの、個人で依頼して行ってもらうものがあります。
お寺には、お礼の気持ちとしてお布施を渡します。
地域や宗派によって異なるのは、施餓鬼供養
施餓鬼供養については難しいので、私たちの普段の言葉で説明します。
悪いことをしてしまった人たちが亡くなった人たちの世界(あの世)で苦しんでいるので、
供養をしてあげることによって徳を積むというものです。
曹洞宗では、「施餓鬼供養」ではなく、
「施食会」と呼ばれています。また、宗派によって施餓鬼供養は行わないそうです。
■ 曹洞宗のお供え物について
曹洞宗の焼香の回数とお線香の作法について
焼香の回数とお線香の作法は、お彼岸の法要に参列する時の参考にしてください。
曹洞宗の焼香は、2回です
注意しなければいけないのは、額に焼香をもってくる仕草、
額にいただくと言いますが、曹洞宗のでは1回目だけ額にいただきます。
2回目は手に取って、そのまま焼香します。
1回目は主香、2回目は従香と呼ばれています。
曹洞宗では、お線香を立てるのは1本です
右手にお線香を持って、左手で扇いで火を消します。
息を吹きかけてはいけません。
火を消してから、お供えをします。
曹洞宗の霊供膳の並べ方
宗派によって違いがあるものとして、曹洞宗の霊供膳の並べ方をお伝えしておきます。
霊供膳は、飯椀(めしわん)、汁椀(しるわん)、平椀(ひらわん)、高杯(たかつき)、
壷椀(つぼわん)の5つを並べます。
並べ方は、手前から見ていきます。
飯椀は、手前の左。
汁椀は、手前の右。
平椀は、奥の左。
高杯は、奥の右。
壷椀は、真ん中。
■ まとめ
曹洞宗の作法で覚えておくと良いのは、焼香の回数とお線香の作法です。
お彼岸の法要に参列する時に、お役立てください。
曹洞宗の焼香は、2回。
1回目の主香は、額にいただきます。
2回目の従香は、手に取って、そのまま焼香します。
曹洞宗では、お線香を立てるのは1本。
右手にお線香を持って、左手で扇いで火を消します。
火を消してから、お供えをします。