桜餅は、色と香りで春を感じさせてくれます。季節感のある和菓子です。
ところが関東の人と関西の人とでは、桜餅にまったく違うイメージを持っています。
形・材料・呼び名に明確な違いがあり、2つの種類の桜餅があると言えます。
今回の話題は、関東風の桜餅と関西風の桜餅になります。
関東風の桜餅は、あんをクレープみたいに巻いてあります。関西風の桜餅は、一口サイズのまん丸になっています。
このページでは、関東風の桜餅と関西風の桜餅、その違いとレシピをお伝えしていきます。
■ 桜餅の関東風はあんをクレープみたいに巻いている
桜餅の関東風は、小麦粉などの生地を焼いた皮であんをクレープ状に巻いているお餅です。
関東ではこちらが主流で、「長命寺(ちょうめいじ)」または「長命寺餅」と呼ばれています。
長命寺の門番・山本新六により、享保2年(1717年)に考案し売り出されたと伝えられています。
桜餅の関東風のレシピ
ここからは、桜餅の関東風のレシピをお伝えします。
桜餅の関東風の長命寺を4つ作る場合の材料は、次の通りになります。
- 白玉粉:5g
- 水:50cc
- 砂糖:10g
- 薄力粉(小麦粉):60g
- 食紅:少々
- こしあん:120g
- 桜の葉(塩漬け)4枚
- サラダ油:適量
手順1
- こしあんは4等分にして俵形にしておきます。
- 桜の葉は水に浸けて塩抜きをし、水気を拭き取ります。
手順2
- ボウルに白玉粉と少量の水を入れます。
- 白玉粉を溶きます。
- 砂糖、薄力粉、残りの水を入れて混ぜてから、こします。
- 食紅は分量外の水で溶いて、薄く色をつけます。
手順3
- フライパンにサラダ油を薄くひきます。
- 手順2で作ったもの、1/4量を小判形に薄く流して焼きます。
- 表面が乾いたら裏返して焼きます。
- 4枚焼きます。
手順4
- 小判形に焼いた皮で、こしあんをはさむように巻きます。
- 桜の葉で包めばできあがり。
■ 桜餅の関西風は一口サイズのまん丸になっている
桜餅の関西風は、まんじゅう状のお餅です。
一口サイズのまん丸になっています。
大阪の道明寺で作られたため道明寺粉(もち米を蒸して乾燥させ粗挽きしたもの)が使われます。
こちらは、「道明寺(どうみょうじ)」または「道明寺餅」と呼ばれています。
桜餅の関西風のレシピ
桜餅の関西風も、4つ分のレシピをお伝えします。
- 道明寺粉:50g
- 熱湯:75cc
- 砂糖:2.5g
- 食紅:極少量
- こしあん:80g
- 桜の葉(塩漬け)4枚
手順1
- 熱湯75cc、砂糖2.5g、極少量の食紅を耐熱ボウルで混ぜます。
- 道明寺粉を混ぜます。
- ラップをして10分放置します。
手順2
(道明寺粉を放置している間に)
こしあんを20g(1つ分)ずつ丸めておきます。
手順3
- 10分放置した道明寺粉を混ぜます。
- 再びラップしてレンジで2分加熱。
- レンジで加熱した後、再び15分ほど放置します。
手順4
- その間に桜の葉を用意しておきます。
- 桜の葉の根元は硬い部分を切って捨ててしまいます。
- お湯や水で軽く洗います。
- そのあと、水気は切っておきます。
手順5
- 道明寺粉を軽くもみます。
- 食紅を混ぜます。
- 25~30gくらいを丸めます。
手順6
- 1つ分の生地とあんの比率、生地25~30g:あん20g
- 手に水か少量の油をつけながら包みます。
- 桜の葉を巻けばできあがり。葉はツルツルのほうを外側にします。
(柏餅と反対になります)
■ まとめ
関東風の桜餅と関西風の桜餅の違いをお伝えしました。
よかったら、食べたことがないほうを作ってみてください。