「お茶は苦い」あるいは「お茶は渋い」ということで、
日本茶が苦手な人は当たり前のように甘い飲み物に手を伸ばしてしまいます。
でも、こんな経験はないですか?
「上手な人が入れると、日本茶なのに甘みを感じる」・・・不思議ですよね。
それは、決して高級なお茶だから甘いというだけではありません。
お茶が苦くなる入れ方と美味しくなる入れ方があるのです。
今回は「お茶が苦くなる原因」と「美味しいお茶の入れ方」をお伝えしていきますので、
もう1度お茶の入れ方を知って、味の違いを試してみてください。
■ お茶が苦くなる原因
いきなり答えからお話します。
お茶が苦くなる原因は、お湯の温度にあります。
なんとなく、沸騰したお湯ではなくて、
少し低い温度のお湯でお茶を入れるというのは聞いたことがあると思います。
実はそこに、味が変わる秘密があったのです。
お茶には、苦み、渋み、甘みを出す成分が含まれていて、
これらは、温度の高さによって溶け出し方が違います。
甘みを出す成分は低い温度でも溶け出すのですが、
苦み、渋みを出す成分は高い温度でなければ出てきにくいのです。
沸騰させた熱いお湯だと、渋み成分と苦み成分がよく出るようになるので、
お茶の入れ方で、お湯を冷ましてから急須に注ぐという説明があるわけなのです。
参考までに、苦み成分はカフェイン、渋み成分はタンニン(カテキンを含む)、
甘み成分はテアニンと呼ばれる(アミノ酸の一種)です。
お茶の渋い原因のタンニン(カテキンを含む)も、
お茶の苦い原因のカフェインも、100%悪ものというわけではありません。
タンニンを形成する成分の一部であるカテキンには、
抗酸化作用、抗菌作用、血圧・血中コレステロール値抑制作用、
血糖値抑制作用などがあると言われています。
また、カフェインには疲労感や眠気を軽減する作用、利尿作用、
強心作用などがあると言われています。
■ 美味しいお茶の入れ方
お茶の種類によっても、美味しいお茶の入れ方は違ってきます。
ここでは、お茶屋さんが紹介している「煎茶」と「玉露」の入れ方をお伝えしてきます。
それぞれの温度と蒸らす時間の長さの違いに注意してチェックしてくださいね。
– 煎茶の入れ方
手順1
急須に茶葉を入れる。
2人分は、約4g。
ティースプーン2杯くらいが目安。
手順2
お湯の温度は、およそ80度。
急須に注ぎます。
量は、150CC~200CC。
手順3
20秒~30秒ほど蒸らします。
手順4
湯のみに注ぐときは、少しずつ順番に注ぎます。
濃さを均一にするためです。
ポイント
本来、煎茶は渋みを楽しむお茶なので熱めのお湯を入れるのがポイントです。
甘めがいい人は、50度~60度の低温のお湯で入れるのもOK。
低温の時は、蒸らす時間を1分以上にします。
– 玉露の入れ方
手順1
急須に茶葉を入れる。
2人分は、約6g~7g。
ティースプーン3杯~4杯くらいが目安。
手順2
お湯の温度は、およそ50度~60度。
湯にみで冷ましてから、急須に注ぎます。
量は、150CC~200CC。
手順3
2分~2分30秒ほど蒸らします。
手順4
湯のみに少しずつ順番に注いで、濃さを均一にします。
ポイント
低温のお湯で旨味(甘み)が出てくるのを待つのがポイントです。
■ まとめ
あらためて、私もお茶の入れ方を勉強するように調べさせていただきました。
ポイントは、甘みを出す成分は低い温度でも溶け出すのですが、
苦み、渋みを出す成分は高い温度でなければ出てきにくいというところにありました。
また、お茶の種類によっても、
煎茶のように渋みを味わうお茶と玉露のように旨味(甘み)を味わう
お茶の違いがあることも勉強になりました。
お茶は苦くて苦手な人は、
煎茶を低温(50度~60度)のお湯にして、
蒸らす時間を長めの1分以上で飲んでみてください。