今回の話題は、豆まきのかけ声です。
皆さんのおうちでは「鬼は外!福は内!」ですか?
実は、豆まきのかけ声は「鬼は外」ではないところもあるんですよ。
さらに、「鬼は内!福は外!」とかけ声をするところもあるんです。
どこに?その理由は?ということで、
いくつかのお話をまとめました。
このページでは、「豆まきのかけ声!鬼は外ではないところもある」
「豆まきのかけ声には鬼は内!福は外!もある」の順番でお伝えしていきます。
目次
■ 豆まきのかけ声!鬼は外ではないところもある
豆まきのかけ声で「鬼は外」ではないところもあるのは、
「鬼は外」と言えない理由があるところです。
例えば、お寺や神社の場合は、鬼を祀っている場合もあれば、
鬼の像が奉納されているところもあるからです。
まずは、お寺や神社を見てみましょう。
奈良県奈良市にある「元興寺」では、「福は内、鬼は内」。
「鬼は内」とかけ声をするのは、
元興寺の言い伝えに理由があります。
それは、元興神(がごぜ)という鬼が悪者を退治するというものです。
つまり、鬼は大事な存在なのです。
東京都新宿区歌舞伎町の「稲荷鬼王神社」では、「福は内、鬼は内」。
こちらは、鬼王として「月夜見命」「大物主命」「天手力男命」の
三神が祀られているからです。
愛知県名古屋市の「大須観音」では、「福は内」のみ。
大須観音は、伊勢神宮の神様から授けられた鬼面がります。
それを寺宝としているため「鬼は外」は禁句となっています。
以上のように、全国各地に「鬼は外」と言えないお寺や神社があります。
苗字に鬼がついている家系
苗字に鬼がついている家系では、「鬼は外」と言わない風習が多いようです。
例えば、鬼がつく苗字には、鬼頭さん、鬼澤さん、鬼束さん、
九鬼さん、鬼川さんなどなど、たくさんありますよね。
お知り合いにいらっしゃったら、聞いてみてはいかがでしょうか。
■ 豆まきのかけ声には鬼は内!福は外!もある
今度は、「福は外!」のお話です。
なぜ、福を追い出すのか? 調べてみると、面白いお話がありました。
「まんが日本昔ばなし」にも、「福は外!」と言うお話がありました。
「節分の鬼」というお話と「節分の福鬼」というお話です。
この2つは別のお話です。
「節分の鬼」は岩手県のお話で、
「節分の福鬼」は中村和三郎さんの「雪国の民話」が出典になっています。
山形県の「福は外、鬼は内」というお話は、
貧しい暮らしをしている夫婦が世間中から
豆をぶつけられている鬼をかわいそうに思って・・・とつづきます。
お寺の法話によると、浄土真宗では「豆まき」はしないとありました。
そして、「鬼は内、福は外」の意味は難しいお話でした。
できるだけ、そのままの言葉でお伝えしておきます。
「鬼は内」の意味は、阿弥陀さまが常に煩悩に染まる凡夫の
私を抱き取ってくださっている心のあらわれ。
「福は外」の意味は、阿弥陀さまの慈悲のあたたかい心を凡夫である
私に差し向けて下さることを指す。
他にも、鬼は内!福は外!とかけ声をする神社やお寺はあるようです。
それぞれ、由来や意味、理由があるので、単純に逆さまにしたわけではないようです。
■ まとめ
今回お伝えした「豆まきのかけ声」以外にも、
「鬼は外」と言わないところ、
「鬼は内!福は外!」とかけ声をする民話があります。
紹介し切れないのが残念ですが、
ちゃんとした理由があることは確かなようです。
「まんが日本昔ばなし」のお話は、
DVDなどでチェックしてみてください。
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