豆まきに大豆を使うのはなぜ?豆まきに大豆はいつから使われたのか?

 

今回の話題は、「豆まきに大豆を使うのはなぜ?」です。

調べてみると、面白いお話がありました。

生の大豆ではなく、炒られた大豆を使うのにも理由がありました。

このページでは、

「豆まきに大豆を使うのはなぜ?」

「豆まきに大豆はいつから使われたのか?」をお伝えしていきます。

 

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■ 豆まきに大豆を使うのはなぜ?

五穀には穀霊と呼ばれる精霊が宿っている

五穀には、穀霊と呼ばれる精霊が宿っていると考えられてきました。

その五穀は、米、麦、粟(あわ)、黍(きび)、大豆の5つです。

大豆に宿る精霊の力によって、邪気を祓(はら)っているというわけです。

米を使うのは、打蒔(うちまき)、散米(さんまい)、

散供(さんぐ)などと呼ばれる風習があります。

米の霊的な力によって邪悪な霊を追い払い、

そこを聖域にしようとするものです。

米をまく儀式は、工事を始める前に行う

地鎮祭(じちんさい)にも見られることがあります。

 

ここからは推測ですが、麦、粟(あわ)、黍(きび)は、

鬼にぶつけにくいですよね。

米はもったいない感じがするし、掃除もたいへんそうです。

大豆がぶつけやすいのかなとも思います。

 

「まめ」である理由

大豆が使われる理由には、

日本語文化の特有である「語呂合わせ」の一面があります。

「ま・め」なので、「魔の目」、

鬼の目に豆(まめ)をぶつけて、

魔を滅(めっ)するという意味としてしたとも伝えられています。

 

大豆を炒ることにも2つの理由があり、昔ばなしもある。

大豆を炒る1つの理由は、

「炒る」が語呂合わせになっていることです。

「炒る」は、「射る」なのです。

的を射るということですね。

もう1つの理由としては、生の豆で豆まきをしたあと、

拾い忘れた生の豆から家の土間に芽が出てくると災いが起こる

言われていたというお話があります。

それで、炒り大豆を使うようになったということのようです。

生の大豆より、炒り大豆のほうが投げやすい感じはしますけどね。

調べていると、昔ばなしにも、

炒り大豆を使って鬼を遠ざけたというものがありました。

 

お話は、こんな感じです。

娘をさらいにきた鬼に対して「この豆の芽が出たら娘を渡す。」と

娘の親が言います。

差し出した豆は、炒った豆。

いつまでたっても、芽が出るはずがないのです。

その後、鬼は娘をさらいにこなくなったというお話です。

 

■ 豆まきに大豆はいつから使われたのか?

 

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「追儺(ついな)と大儺(たいな)

節分のルーツを調べてみました。

大方の見解では平安時代の宮中行事「追儺(ついな)」

「鬼やらい」だと言われています。

文献を研究している人によると、

そのもっと昔、

文武天皇の時代には「大儺(たいな)」と呼ばれるものがあったそうです。

大儺は、疫病を祓っていたものようです。

しかし、追儺でも大儺でも大豆による豆まきがあったというお話はなさそうです。

豆をまく風習は、室町時代に中国から伝わってきたという見解があります。

その豆が大豆であったかどうかは不明です。

節分の豆まきに大豆を使う理由は、

穀霊と呼ばれる精霊が宿っている「五穀」だからというお話と

日本特有の語呂合わせでしたので、

大豆を使うことは中国の文化ではないだろうと推測されます。

 

■ まとめ

大豆に宿る精霊の力によって、

邪気を祓うというお話はしっくりきますね。

炒られた大豆を使って、鬼を遠ざけた昔ばなしも面白かったです。

それにしても、魔を滅するという意味で「まめ(豆)」とか、

日本人は語呂合わせが好きですね。