今回は、雨の多い時期の風物詩になっている「かたつむり」と「紫陽花」のお話です。
画像検索をすると、かたつむりが紫陽花の上に見事なまでに乗っかっています。
そのファンタジーな写真に梅雨のうっとうしさを忘れさせられて、
とても和やかな気分になります。
しかし、これがちょっとした議論になっているのです。
写真を撮影する時に、
かたつむりを別の場所から見つけてきて、紫陽花の上に乗せたのではないか?
という見解があるのです。
かたつむりが紫陽花の上にいるところなんて実際には見たことがないと言うのです。
写真を撮影した人たちの一発回答があれば解決する話ではあるのですが、
気になったついでに、かたつむりの生態について調べてみてみました。
このページでは、
「かたつむりと紫陽花の関係性」と「かたつむりは紫陽花を食べている?」ということで、
かたつむりの生息環境とエサについてお伝えしていきます。
■ かたつむりと紫陽花の関係性
かたつむりと紫陽花の関係性をひも解くために、
かたつむりの生息環境から調べてみました。
何やら難しいお話になっていたので、箇条書きにしてまとめました。
- 種(かたつむりの種類)ごとに、生息環境が決まっている。
- 大多数の種は乾燥に弱いため、湿度(湿気)があるところに多く生息する。
- 乾いたところを好む種もいる。例えば、砂漠に生息する種もいる。
- 海岸や畑、道路や人家周辺などの場所を好む種もいる。
- 山奥にしか生息しない種もいる。
- 岩の表面に見られる種もいる。
- 朽ち木あるいは樹上性のものなど、限られた条件にのみ生息する種もいる。
ご覧の通り、紫陽花のところに必ずいるという記述は見当たりませんでした。
好んで近寄るわけではないのかもしれません。
ただ偶然に紫陽花の近くに、
かたつむりが居合わせることはあっても不思議ではないと思います。
写真の構図のためには、ちょっと動かすこともあるのでしょう。
かたつむりと紫陽花の関係性は、特別なものはないようですね。
■ かたつむりは紫陽花を食べている?
かたつむりは紫陽花を食べている?
だから、紫陽花の上に乗っかっているんじゃないのと考える人もいるようです。
そこで、かたつむりのエサについて調べてみました。
- ほとんどの種(かたつむり)は、生の植物や枯葉などを食べる。
- 菌類をエサにする種もいる。
- 建物の壁に発生した藻類もエサとなる。
- 新聞紙やチラシなどの紙類も食べる。
- かたつむりを捕食する肉食性の種も存在する。
- 陸貝を捕食すると言われている種も存在する。
- ニュージーランドのヌリツヤマイマイは、ミミズを捕食する。
また、かたつむりがブロック塀やコンクリート壁にくっついているのを見られるのは、
かたつむり自身の殻を形成または維持するために
カルシウムを多く必要とするからだそうです。
カルシウムの補給のためには、
捨てられた貝殻や古くなった他のかたつむりの死殻をなめることもあるとのことでした。
■ まとめ
かたつむりが紫陽花を好むという特別な関係性を示す記述は見当たりませんでした。
調べてみた印象としては、
かたつむりが紫陽花の近くにいても不思議ではないと考えられます。
写真の構図については、
かたつむりを紫陽花の上に絵になるように移動させて撮影したものもあると思われます。