紫陽花には毒がある。
これを知っている人は、どれくらいいるのでしょうか?おそらく、
思いもしなかったという人がほとんどだと思います。
紫陽花は、季節になると身近なところで咲いています。
梅雨の雨が続く中にあって、美しい姿は私たちの目を和らげてくれます。
今回は、そんな紫陽花に毒があるというお話です。
どんな危険があるのか? 触ると危険なのか?
死ぬということはあるのか? 致死量は?
このあたりをお伝えしていきます。
■ 紫陽花は触っても大丈夫?
毒があると言われる紫陽花は、私たちの生活圏内で目にすることができる場所で咲きます。
そろどころか、ガーデニングで紫陽花を育てている人はたくさんいらっしゃいます。
鉢植えや庭植えの紫陽花、花壇の紫陽花などをよく見かけます。
そこで気になるのは、紫陽花を手で触って毒にやられる危険はないのか? とうことです。
紫陽花の育て方を紹介しているガーデニング系のサイトでは、
紫陽花の毒についての記載は見られませんでした。
やはり「毒」という危険性の高い話で、いい加減なことは発信できないので、
これは厚生労働省の情報に頼るしかありません。
厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ」によると、
紫陽花に手で触って毒にやられたという報告はないようです。
しかし、食べて毒にやられたとう症例はありました。
以下に、引用文を掲載しておきます。
出典:厚生労働省ホームページ

出典:「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ」(厚生労働省)

(2018年4月17日に利用)
( 症例1)
2008年6月13日、茨城県つくば市の飲食店で、料理に添えられていたアジサイの葉を食べた 10人のうち 8人が、食後30分から吐き気・めまいなどの症状を訴えた。
(症例2)
2008年6月26日、大阪市の居酒屋で、男性一名が、だし巻き卵の下に敷かれていたアジサイの葉を食べ、40分後に嘔吐や顔面紅潮などの中毒症状を起こした。いずれも重篤には至らず、 2 ~ 3 日以内に全員回復した。
■ 紫陽花の致死量
紫陽花の致死量については定かではありません。
先ほどの「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ」(厚生労働省)によると、
紫陽花の中毒症状は「嘔吐」「めまい」「顔面紅潮」となっています。
そして症例にもあったように、食べたとされる紫陽花の量は、
2件の症例とも料理に添えられた程度です。
紫陽花をメインに食べる習慣は聞いたことがありませんので、
どれだけ食べたら死ぬのかについては断言できる根拠がありません。
また、「自然毒のリスクプロファイル:高等植物:アジサイ」(厚生労働省)によると、
「毒性成分は、未だ明らかではない」となっています。
■ まとめ
2008年の2件の症例によって、紫陽花の毒について再検討されたようです。
しかし、毒の正体はわかっていません。
また、料理に添えられたものを食べて中毒症状が出た症例はありますが、
手で触った程度では中毒症状が出た症例はありません。
ですから、ガーデニングで紫陽花を育てる分には、
紫陽花の毒を心配する必要はないようです。